こだわりの珈琲屋のネガティブな印象

経営知識

一般的に、どちらのお店の方が入りやすいと思いますか?

• A:珈琲の専門店

• B:カフェ

答えは簡単で、多くの人はBのカフェを選ぶでしょう。その理由は、珈琲専門店には敷居が高い、店主が厳しそう、何を注文したら良いか分からないといった印象があるからです。

僕の実体験ですが、珈琲専門店に対して多くの方が「何を頼んだらいいか分からない」という不安を感じています。実は、僕も似たような体験をしたことがあります。ある時、ウィスキーのシングルモルト専門店に入ってみたのですが、どのウィスキーを選べばいいのか、どう楽しめば良いのかが分からず、少し戸惑いました。ですが、思い切って店員さんに聞いてみると意外に親切で、楽しく過ごすことができたのです。

では、珈琲専門店も同じように丁寧な接客を心掛ければ、お客様にとって入りやすくなるのでしょうか。答えは「NO」です。お店側がいくら丁寧に接客しても、そもそも入るきっかけがなければ、お客様にはその接客が伝わらないのです。

効果0の施策やってない?アムツールの法則を理解しよう

では、どうしたらお客様に入りやすさを感じてもらえるのでしょうか?

例えば、「どうぞお気軽にご来店ください」などと店頭に掲示する方法がありますが、これだけでは十分な効果は見込めません。「美味しいコーヒーを用意しています」という言葉だけでは、期待感を持たせるには弱いのです。では、どのようなアプローチが有効なのでしょうか。

僕の考える一つの解決策は「わかりやすいフォーマットを掲示する」ことです。特に、興味はあるけれど、入って何を頼めばいいか不安を感じている層に対して、選びやすい表現を意識しています。

例えば、メニューを次のように店頭に掲示した場合を考えましょう。

メニュー(文字だけ)

• ブラジル

• インドネシア

• グァテマラ

このような文字だけのメニューでは、何を選べば良いか分からず、頼みづらいでしょう。では、次のように詳細を加えたらどうでしょう。

メニュー(詳細付き)

ブラジル

• 苦味:★★★★☆

• 酸味:★☆☆☆☆

• コク:★★☆☆☆

• チョコレートやナッツのような香り

インドネシア

• 苦味:★★★★☆

• 酸味:★★☆☆☆

• コク:★★★☆☆

• スパイシーで大地を感じる香り

グァテマラ

• 苦味:★★★☆☆

• 酸味:★★☆☆☆

• コク:★★★☆☆

• フローラルでフルーティーな香り

このように具体的な味や香りの特徴を添えることで、初心者のお客様でも自分に合ったコーヒーを選びやすくなります。

配慮が不足しがちな専門店の印象

僕の所感ですが、専門店は事前の知識がないお客様への配慮が不足しているケースが多いと感じます。例えば、専門的な名称や産地だけを掲示したメニューでは、詳しくない方が戸惑ってしまいます。そのため、リーチしたい客層に合わせた訴求が重要です。

また、すべてのお客様を取り込む必要はありません。僕のお店の場合、スイーツだけを目当てに来るお客様は、コンセプトに合わず満足度を下げる可能性があります。そのため、店頭メニューには珈琲以外の項目を極力省き、珈琲の種類のみをずらりと並べています。

こうした工夫で、お店の専門性を保ちながら、興味を持ってくれる層に絞ってリーチすることができるのです。カフェの場合、珈琲やカフェラテ、ココアなどの存在が自然に想像できますが、専門店はその一歩を踏み出す「案内」が求められます。

カフェで「珈琲にこだわってます」だけでは響かない理由

逆に、カフェの場合は「珈琲にこだわってます」という訴求だけではあまり意味がありません。なぜなら、お客様の意識として「珈琲専門店の方が美味しいだろう」というイメージがあるからです。そのため、ただ「こだわっている」と言うのではなく、例えば「○○珈琲で焙煎してもらった珈琲を使っています」と記載する方が説得力が増します。さらに、使っているロースターのこだわりや特徴を合わせて紹介することで、「美味しそう」「こだわりが感じられる」と思ってもらいやすくなります。

ここで重要なのは、実際にこだわっているかどうか、美味しいかどうかよりも、「こだわってると感じてもらえるか」「美味しそうと思ってもらえるか」という視点です。

カフェであれば、むしろ珈琲へのこだわり以外の訴求が必要です。例えば、「珈琲のカクテル10種」「珈琲のオリジナルノンアルコールカクテル10種」といった方が興味をそそるかもしれません。これにより、他のカフェとの差別化ができ、カフェならではの多様な楽しみ方をお客様に提供できます。

ワンオペカフェのメニュー構築の思考法

言葉以外での訴求も大切

すべてのメニューを記載することはできませんが、「どんなものがあるのか」「何を提供できるのか」を言葉以外の部分でうまく訴求することも重要です。お店の雰囲気やディスプレイの工夫で、お客様に安心感を与え、自然とお店の魅力を感じてもらえるよう心がけると良いでしょう。

まとめ

珈琲専門店やカフェが持つネガティブな印象を払拭し、より多くのお客様にリーチするためには、入店のハードルを下げるための配慮と工夫が必要です。特に、初めての方でも安心して選べるメニュー表記や、店頭でのわかりやすい案内は、重要な要素です。また、「実際にこだわっているか」よりも「こだわっていると感じてもらえるか」を重視し、顧客の目線でメッセージを工夫することが大切です。

カフェであれば、珈琲専門店とは異なる魅力を強調するのも一つの方法です。例えば、オリジナルの珈琲カクテルや他にないメニューラインナップを訴求することで、来店のきっかけや選ばれる理由を作り出します。

こうした取り組みを通じて、専門性やこだわりを持ちながらも、入りやすく魅力的な空間を提供することが可能です。お客様が「入りたい」「楽しみたい」と思える場を作ることで、珈琲の美味しさだけでなく、来店そのものが一つの体験として評価される店舗運営を目指しましょう。

ワンオペカフェの年収1000万は可能?

カフェ開業まず目指すべきは年収500万円?

「カフェ経営に役立つ情報をTwitterでも発信しています。ぜひフォローして、あなたのカフェ開業を成功に導くヒントを手に入れてください!

@matsu_cafe_exe

質問や意見があればお気軽にリプライください!」