起業前に何百回も焙煎をこなした。という呟きを目にした

営業日記

「開業前に何百回も焙煎をこなした。」という呟きを目にすることがあります。もちろん、何度も焙煎を繰り返して技術を磨くことは一つの努力の証かもしれませんが、商売をする上でその回数が本当に重要なのかと考えることがあります。

僕自身、焙煎の回数を多くこなすことの重要性をあまり感じていません。なぜなら、効率的に学び、再現性のある手順を早期に確立できれば、それ以上の回数をこなす必要はないからです。お客様に安定して美味しいコーヒーを提供できるのであれば、それで十分ではないでしょうか。

とはいえ、「そんなこと言うけど、まずはお前が多くの焙煎をこなしてから言え」という意見もあるかもしれません。そこで反論しておきますが、僕は200g単位で焙煎をしているので、焙煎回数は年間数千回、今期は1万回を超えています。大袈裟に聞こえるかもしれませんが、年間の営業日数を基に逆算すると、1日あたり30回以上焙煎を行っている計算になります。100gのオーダーが入れば、30回焙煎してもわずか3kgです。これが現実的な数字だと理解していただけたでしょうか(笑)。

コーヒー業界に長年の経験はいらない?成功するカフェ経営の秘訣とは

根性論は商売には向かない

僕は根性論には懐疑的です。もし焙煎の回数だけが成功の鍵であるならば、昔から焙煎を続けている人たちに新規参入者が追いつくことは不可能です。しかし、実際には多くの新規参入者が短期間で結果を出しています。それは、根性に頼らず、効率的に学び、合理的な経営判断を下しているからです。

焙煎の回数に対して僕は特に感情を抱きませんし、「そのまま続けてください」と心の中で思うくらいです。なぜなら、そのような考えに固執している限り、その店舗が競争の脅威になることはないからです。焙煎回数が多いことを誇りにしている人たちは、それが成功に直結していると信じているかもしれませんが、僕はそうした根性論には価値を感じていません。

飲食店経営における「選択と集中」の大切さ

脅威に感じるのは、根性論者よりも戦略を理解している経営者

僕が本当に脅威を感じるのは、根性論を信じている人たちではなく、冷静に自分の強みを理解し、戦略的に行動できる経営者です。たとえば、焙煎に300万円を投資してオート焙煎機を導入し、それを効率的に運用しながら、接客やマーケティングに注力している経営者です。彼らは、焙煎回数や経験にこだわることなく、どこにリソースを投じるべきかを明確に判断し、経営全体のバランスを取りながら効率よく利益を生み出しています。

こうした経営者は、単に焙煎の技術だけで勝負するのではなく、経営戦略を駆使して他店との差別化を図り、競争力を高めています。僕自身は焙煎機に多額の投資をしていませんが、こうした戦略的な経営者こそが、今後の競争市場で大きな脅威となる存在です。

料理人時代の教訓と成功事例

僕がサラリーマン時代に働いていたとき、多くの先輩方は根性論を信じていました。彼らは経験を積み重ね、時間をかけることが成功の道だと考えていましたが、僕はそれに同調しませんでした。むしろ、効率的に結果を出すことを優先し、売上という誰もが納得できる結果でその差を証明していきました。

たとえば、「俺のイタリアン」を創業した社長は、飲食業界未経験ながらもFLコストの常識を覆し、高単価で高回転率を実現しました。飲食業界経験者たちは彼のやり方に反対していましたが、社長は冷静に数字を分析し、ビジネスモデルを成功させました。こういった事例からも、根性や経験に頼らない戦略的なアプローチが成功の鍵となることがわかります。

僕のような理論で戦う経営者にとって坂本社長の著書の興奮は半端ないです。

焙煎以外で重要なこと

焙煎技術だけに頼ることは限界があります。もちろん、美味しいコーヒーを提供することは重要ですが、それだけでは差別化が難しいです。現代のお客様は、味だけでなく、接客や店舗の雰囲気、サービス全体の質にも価値を見出します。したがって、店舗運営においては、これらの要素すべてをバランス良く取り入れ、付加価値を提供することが成功への道です。

特に接客は重要な要素です。お客様とのコミュニケーションを大切にし、心地よい空間を提供することで、信頼関係を築くことができます。マーケティングも同様で、自店の魅力を効果的に伝えることが集客やリピーター獲得に直結します。こうした取り組みに力を注ぐ経営者こそ、焙煎回数にとらわれない真の競争相手です。

この記事を書こうと思った理由

この記事を書こうと思った理由は、飲食業界、特にスペシャリティコーヒーや料理人の世界では、職人気質の根性論者が多いと感じたからです。彼らの技術や経験には敬意を払いつつも、商売の世界ではそれだけでは成功に限界があります。効率的な戦略と冷静な判断こそが、長期的に成功を収めるための鍵だと考えています。この考えを共有することで、業界全体がさらに進化していくことを願っています。

僕自身も、今後さらにお客様にとって魅力的な店舗を作るため、焙煎回数に固執せず、接客やマーケティング、サービス全体に力を注いでいきます。商売においては、どれだけ効率的にリソースを使い、付加価値を提供できるかが成功の鍵です。これからも戦略的に店舗運営を行い、成長を目指していきたいと思っています。

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